公開: 2026年7月18日 / 最終更新: 2026年8月15日 / 著者: 営業実務ラボ編集部
Forecast会議アジェンダのテンプレート|30分・60分の進行例
Forecast会議を数字の読み上げで終わらせないために、30分版と60分版のアジェンダ、事前準備、決定事項ログを整理します。

先に結論
Forecast会議のアジェンダは、全体見込みの差分確認、重要案件の確度・リスク判断、社内支援の決定、担当者と期限の確認という順に組みます。30分版では案件を絞り、60分版ではチーム横断の支援論点まで扱います。
- ・報告より判断へ時間を配分する。
- ・扱う案件を会議前に選ぶ。
- ・決定事項をSFAへ戻す。
このテンプレートでできること
Forecast会議の時間配分と扱う案件を事前に固定し、報告ではなく確度変更、支援投入、リスク対応を決める会議へ変えます。
テンプレートは入力欄を増やすためではなく、現在地と次の判断を同じ言葉で説明するための共通フォーマットです。使い始める前に、誰が入力し、誰が確認し、いつ更新するかを決め、会議や引き継ぎで実際に使う項目だけを残します。
テンプレートの基本項目
| 項目 | 入力する内容 | レビューで確認すること |
|---|---|---|
| 時間 | 議題ごとの分数 | 重要案件へ時間を残せるか |
| 対象案件 | 扱う条件と案件名 | 全件読み上げになっていないか |
| 判断事項 | 確度、支援、期限 | 会議で何を決めるか |
| 必要データ | 金額、予定日、根拠、リスク | 開始前に更新済みか |
| 決定事項 | 担当者と期限 | SFAへ反映できる粒度か |
項目名は自社のSFAやスプレッドシートに合わせて変更して構いません。ただし、同じ意味の項目を複数作らないことが重要です。「確度」「温度感」「ヨミ」「見込み」のような似た言葉が並ぶと、担当者ごとに解釈が変わります。一つの項目には一つの判断だけを持たせ、定義を短い文章で説明できる状態にします。
自由記述は、背景を残すには便利ですが、比較や集計には向きません。選択肢で揃える項目と、顧客固有の文脈を残す記述欄を分けます。たとえばステージや支援要否は選択式にし、顧客の懸念や次回確認事項は短い文章で残します。
コピーして使える空欄テンプレート
次の表をスプレッドシートやSFAの下書きへコピーし、右端の入力欄を埋めてください。事実として確認できていない項目は推測で埋めず、「未確認」と入力して確認担当と期限を決めます。
| 項目 | 確認する内容 | 入力欄 |
|---|---|---|
| 会議の目的 | 確度判断、案件支援、リスク対応のうち今回決めること | |
| 全体差分 | 前週から変わった金額、確度、受注予定日 | |
| 対象案件 | 確度変更、停滞、大型、支援要の案件名 | |
| 判断事項 | 確度変更、社内支援、顧客への確認事項 | |
| 必要データ | 金額、予定日、顧客側の根拠、残リスク | |
| 決定事項 | 決定内容、担当者、期限 | |
| 次回確認 | 確認日と、その日に判断する条件 |
30分版・60分版の進行例
| 版 | 時間 | 議題 | 決めること |
|---|---|---|---|
| 30分 | 0〜5分 | 全体見込みと前週差分 | 今回扱う案件と論点 |
| 30分 | 5〜20分 | 確度変更・停滞・大型案件 | 確度変更と支援要否 |
| 30分 | 20〜27分 | 顧客・社内の次回行動 | 担当者、期限、成果物 |
| 30分 | 27〜30分 | 決定事項の確認 | SFA反映者と次回確認日 |
| 60分 | 0〜10分 | 全体見込み、前週差分、重要リスク | 優先して扱う論点 |
| 60分 | 10〜40分 | 確度変更・停滞・大型案件の深掘り | 案件別の確度と追加確認 |
| 60分 | 40〜52分 | 部門横断の支援・リソース調整 | 支援者、優先順位、期限 |
| 60分 | 52〜60分 | 顧客行動と決定事項ログの確認 | 担当者、期限、次回確認日 |
30分版は案件数を絞って週次判断に使い、60分版は複数部門の支援や重要案件のリスク調整が必要な週に使います。60分あるからといって全案件を扱わず、報告は会議前の更新で済ませます。
記入例
| 記入欄 | 記入例 |
|---|---|
| 確度変更 | BestからCommitへ変更。決裁者合意と契約日程を確認済み |
| 社内支援 | 決裁会議の2営業日前までに法務担当が顧客契約書の差分を確認 |
| 顧客アクション | 顧客担当者が翌週の決裁会議へ最終見積を提出 |
| 次回確認 | 決裁会議の翌営業日に結果と契約開始日を確認 |
良い記入例は、第三者が読んでも次の行動を判断できます。「先方検討中」「感触は良い」のような表現だけでは、何を待ち、いつ確認し、誰が動くのかが分かりません。顧客側の合意、未確認事項、期限、担当者を一つのセットとして残します。
記入例をそのまま正解にせず、自社で実際に起きた案件へ置き換えてレビューします。受注案件だけでなく、停滞案件と失注案件でも入力し、どの項目が早い段階で分かっていれば判断を変えられたかを確認します。テンプレートの改善材料は、理想的な案件より、判断に迷った案件から得られます。
導入するときの進め方
- 会議の目的を売上報告、確度判断、案件支援のどれに置くか決める。
- 前日までに扱う案件を選び、必須項目の未更新案件を差し戻す。
- 30分版は支援案件に限定し、60分版はチーム横断の論点まで扱う。
- 会議終了時に決定事項ログを確認し、翌営業日までにSFAへ反映する。
最初から全案件へ展開せず、5件から10件程度で試します。入力時間、レビュー時間、判断が変わった場面を確認し、使わなかった欄を削ります。項目を追加するときは「この情報がないと、誰がどの判断を誤るのか」を説明できる場合に限定します。
運用開始後は、週次会議や引き継ぎの場で必ずテンプレートを開きます。別の会議資料へ転記させると更新箇所が増えるため、SFA、スプレッドシート、資料のうち正本を一つに決めます。会議中に決まった支援者、期限、次回確認日は、その場で正本へ反映します。
よくある失敗
- 担当者ごとに全案件を読み上げ、重要案件の議論時間がなくなる。
- 金額差分だけを確認し、顧客側の合意や残リスクを見ない。
- 会議中にSFAの未入力を探し、確認作業で時間を使う。
- 支援を決めても担当者と期限を残さない。
項目数が多いほど管理が正確になるわけではありません。使われない項目が増えると、担当者はすべてを同じ優先度で扱えず、重要な次回アクションまで古くなります。入力を増やす前に、会議で使わない欄を削る方が改善につながります。
また、テンプレートを評価表としてだけ使うと、担当者は悪い情報を書かなくなります。停滞理由や未確認事項は、担当者を責める材料ではなく、支援を決める材料として扱います。入力内容から支援が生まれる経験を作ることで、情報の精度が上がります。
SFA・スプレッドシートへ実装する方法
スプレッドシートで始める場合は、一案件一行を基本にし、更新日、更新者、次回確認日を固定列にします。長い議事録を一つのセルへ入れず、顧客側の事実、営業仮説、未確認事項を分けます。入力規則を使う項目は選択肢を増やしすぎず、迷ったときの判断基準を別シートに置きます。
SFAへ実装する場合は、既存項目との重複を確認します。新しいカスタム項目を作る前に、会議やレポートでどのように使うか、更新タイミングをどこへ組み込むかを決めます。自動化できる会社情報や日付と、営業が顧客との会話から確認する情報を分けることも必要です。
どちらの場合も、月次で未入力率だけを見るのではなく、テンプレートを使って判断が変わった案件を振り返ります。支援を早く入れられた、失注リスクを早く確認できた、引き継ぎ後の聞き直しが減った、といった変化を確認します。
運用レビューのチェックリスト
- 会議で決めることを一文で説明できる。
- 対象案件の選定条件がある。
- 開始前に必須データが更新されている。
- 確度変更の根拠を顧客事実で説明できる。
- 会議後に担当者、期限、次回確認日が残る。
チェックリストは、すべてを一度に満たすためではなく、次に直す一項目を選ぶために使います。会議のたびに複数の改善を求めると定着しません。今週は次回アクション、翌週は顧客側の関係者というように、確認対象を絞ります。
既存記事・資料との使い分け
背景や考え方は関連記事、会議や研修で配布する資料は記事下部の資料へ分けています。このテンプレートは自社の営業プロセスに合わせて不要な項目を削り、判断に必要な項目だけを残してください。
運用開始から1か月後には、入力された件数ではなく、テンプレートによって判断が早まった案件、支援を追加できた案件、確認漏れを防げた案件を各一件ずつ選んで振り返ります。変化が見つからない項目は削除候補にし、判断を変えた項目は定義と記入例をチームで共有します。
関連して確認する実務ガイド
- 営業ヨミが外れる原因: 確度・予定日・根拠を週次運用で見直す
進め方
実務で進める手順
手順 1
目的を固定する
会議を確度判断と案件支援の場として定義します。
手順 2
案件を選ぶ
前日までに扱う案件と判断事項を決めます。
手順 3
時間を配分する
差分確認、案件判断、支援決定、記録に時間を割り当てます。
手順 4
決定を記録する
担当者、期限、次回確認日を会議終了時に確定します。
FAQ
よくある質問
Forecast会議は30分でも実施できますか?
対象を確度変更、停滞、大型、支援要の案件に絞れば実施できます。全案件の状況報告は会議前の更新で済ませます。
Forecast会議で必ず決めることは何ですか?
確度変更、必要な社内支援、顧客への次回アクション、担当者、期限、次回確認日を決めて記録します。
Related
次に読む記事

2026年5月11日
Forecast会議とは?進め方・確認項目・意思決定の型
Forecast会議の目的、事前準備、30分の進め方、案件ごとの確認項目、確度変更と支援判断を残す方法を解説します。
解決すること: Forecast会議を数字確認ではなく意思決定の場として設計できる。
対象: 営業責任者 / AE / RevOps ほか

2026年5月15日
営業会議が報告会で終わる組織の見直し方
営業会議を数字の読み上げで終わらせず、案件支援、施策判断、次回アクションの意思決定へ接続します。
解決すること: 営業会議を報告ではなく案件支援と意思決定の場に変えられる。
対象: 営業責任者 / 営業マネージャー / RevOps ほか
Next Action
読後の次アクション
この記事のテーマを、資料、関連テーマ、相談のいずれかに接続できます。すぐ問い合わせる前に、社内で整理する材料として使ってください。
Forecast会議を意思決定に変えるチェックリスト
数字の読み上げで終わらせず、案件根拠、リスク、支援要否、次回確認日を決めるための会議運営チェックリストです。
営業会議の設計ガイド
案件確認だけで終わらせず、会議前に見る数字、会議中に聞く質問、会議後に残す決定事項を整理する実務ホワイトペーパーです。
Theme
営業マネジメント
Forecast、営業会議、育成、部門間連携など、営業組織の再現性を高めるテーマです。
Contact
このテーマを相談する
掲載、登壇、共同企画、記事企画の相談をフォームで受け付けています。